杉玉、掛けかえました。


喜多屋の玄関にかかっている杉玉を掛けかえました。
鮮やかな緑色が、道行く人に「美味しい新酒ができましたよ!」と教えています。
今回は造り酒屋のシンボル的存在である杉玉についてご説明します。


●杉玉のはじまり

杉玉は、奈良県にあるお大神(おおみわ)神社に由来するものと言われています。
奈良は日本酒発祥の地であり、大神神社の御神体である三輪山は古くからお酒の神様として信仰されてきました。
神社では毎年冬になると、醸造の安全を祈願して杉玉を吊るします。
それが江戸時代に全国に広まり、現在、造り酒屋が軒下に吊るす文化に繋がったと言われています。

●杉玉の意味

酒屋の杉玉は、現在では酒屋の看板のような印象に受け取られがちですが、もともとはお酒の神様である三輪山の霊験にあやかるために飾られるものです。
また杉は抗菌作用や断熱性、保湿効果などお酒造りに重要な効果を備えている木材でもあります。
そのため酒屋にとって杉は、縁起だけでなく実益を兼ねた特別な御守りだったと言えます。
杉玉を吊るすことは、冬の新酒が無事にできたことを感謝し、その年のお酒造りが上手くいくように祈願する意味合いもあるんですね。

●杉玉で季節を知る

杉玉は季節とその時期のお酒を知るための目印にもなります。
写真の吊るしたばかりで青々とした杉玉は、冬の新酒ができたことを報せてくれます。
そこから半年ほど経って杉の色が色あせてくる時期は、ちょうど夏酒が美味しい季節です。
やがて葉が枯れて茶色になるくらいには、秋のひやおろしが飲み頃になっています。
新酒だけでなく、季節にあった旬の日本酒をそれぞれ告げてくれるのが、酒蔵の杉玉なのです。

●喜多屋の新酒

喜多屋では、杉玉は新酒まつりの合図でもあります。
今年の酒造りも順調にスタートし、新酒まつりの限定酒も大好評に終わりました。
これからまた1年、杉玉のご利益にあやかりながら、定番酒も季節のお酒もどんどん発売します。
どうか楽しみににお待ちください!

<喜多屋の季節限定酒はこちら>
 

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